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店長情報 › 花楓 › スコットランド 不信は消えず

2014年09月20日

スコットランド 不信は消えず

18日に実施されたスコットランド独立の是非を問う住民投票が否決され、キャメロン首相をはじめロンドンの英政界は胸をなで下ろした。しかし、スコットランド人が嫌悪の念を込めて口にする「ウェストミンスター(英議会のある地名から英政界を指す)」への不信が消えたわけではない。英国にとって分裂の危機という今回の悪夢は今後も繰り返されるかもしれない。
 ◇傲慢の象徴
 スコットランドでは、タクシーの運転手から大学教授に至るまで「ウェストミンスター」を強い負の意味で使うのをしばしば耳にする。腐敗と傲慢(ごうまん)の象徴のイメージだ。
 1980年代にサッチャー保守党政権の新自由主義政策で重工業中心だったスコットランド経済が痛めつけられて以来、特に保守党政権は人気がない。英議会に地元出身の保守党議員は1人しかおらず、自分たちを代表しない政府がスコットランドを支配するという不信感は強い。
 独立派を率いたスコットランド民族党(SNP)はこうした感情を巧みに利用して独立への支持を拡大した。投票の直前、世論調査で独立賛成が急伸したのに危機感を持ったキャメロン首相ら保守、労働、自由民主の英主要3党首脳が急きょスコットランド入りしたときも「チーム・ウェストミンスター」とレッテルを張るのを忘れなかった。
 ◇アイルランド人も参加
 だが、「民族党」という日本での一般的な訳語に似合わずSNPが主導する独立運動は、決してスコットランド人のアイデンティティーを強調する硬直したナショナリズムではない。グラスゴーの独立派本部広報担当者は「民族アイデンティティーが運動の原動力か」という問いに、「私はアイルランド人だ。独立を求めるのは民主主義の不全のためだ」と強調した。
 独立派が今回、急激に支持を広げるのに使った草の根の運動員の中にも、南アジア系の人やイングランド人すら見かけた。この緩やかさについてアバディーン大学のマイケル・キーティング教授は「スコットランドで根強い社会民主主義の概念がスコットランド・ナショナリズムに融合した」と説明する。
 ◇「ネバレンダム」に? 
 今後も独立を求める運動は続くのか。カナダのケベック州では、独立に関する2度の住民投票を否決されても独立運動がくすぶり、「ネバーエンド(決して終わらない)」と「レファレンダム(住民投票)」をかけて「ネバレンダム」という言葉がある。スコットランドもそうなるのではないかという見方がある。
 キーティング教授はその可能性は低いとみる。しかし、2015年の総選挙で保守党が政権を維持し、公約している17年の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票で離脱が可決されれば「ウェストミンスター」よりEUを信頼するスコットランドは残留を求め、再び独立のための住民投票実施になるのは自然だと指摘した。そうなれば、EU離脱とスコットランド独立という二重の危機を英国は迎えることになる。


Posted by 花楓 at 11:28│Comments(0)
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